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マルチエアコンの室外機を1台だけ交換したい!

2025年9月21日更新

マルチエアコンの室外機を1台だけ交換したい!

マルチエアコンは一台の室外機で複数の室内機を動かせる便利な仕組みですが、使用年数や環境によっては一部の室内機だけが故障することがあります。

その場合に「1台だけ交換できるのか」という疑問を持つ方は多いでしょう。

 

実際には機種やメーカーによって対応が異なり、必ずしも自由に入れ替えられるわけではありません。

 

本記事では、室内機単体交換の可否や費用の相場、全体交換を検討すべきケースまでを整理し、判断材料になる情報を解説します。

 

マルチエアコンは1台だけ交換できるの?

マルチエアコンは1台だけ交換できるの?

マルチエアコンの室内機は、1台だけ交換できる場合とできない場合があります。

 

室外機と室内機の互換性が厳密に決まっているからです。

例えば同一メーカーでも年式が異なると接続できないことが多く、保証対象外になるリスクもあります。

交換できるのは対応機種が明示されている場合に限られ、工事業者の判断も必要です。

 

つまり「交換可能かどうか」はカタログ上の仕様やメーカー回答を確認しなければ判断できません。

 

室内機のみ交換が可能なケース

メーカーが公式に互換性を認めている場合は、室内機を1台だけ交換できます。

 

例えば同じシリーズで後継機種が発売され、旧モデル用の室外機にも対応していると明記されているケースです。

この場合は配管を再利用して交換可能であり、費用も最小限で済みます。

また、比較的新しいシステムであれば互換性が確保されていることも多く、10年以内に導入した設備では対応できる可能性が高いです。

 

とはいえすべての機種が対象ではないため、事前にメーカーの互換表や施工業者の見解を確認することが欠かせません。

 

互換性で注意が必要なケース

互換性に注意が必要なのは、室外機が古い場合や異なるシリーズを組み合わせたい場合です。

 

年式が10年以上前の室外機では新しい室内機が対応せず、工事を依頼しても設置できない可能性が高いです。

さらに、メーカーが異なる組み合わせは基本的に不可能です。

強引に取り付けた場合、動作不良や電力効率の低下が起こり、最悪の場合は故障につながります。

 

表面上は動作しても保証対象外となるため修理費用が自己負担になります。

 

1台だけ交換する場合の価格相場

1台だけ交換する場合の価格相場

室内機を1台だけ交換する場合、費用は本体価格と工事費の合計で7〜15万円程度が目安です。

 

例えば6畳用の小型タイプなら本体が5万円前後で済む一方、リビング用の大型機では12万円以上になることもあります。

工事費は2〜5万円程度が一般的ですが、壁穴の新設や電源工事が必要になるとさらに費用が上がります。

 

室内機本体の価格帯

室内機の本体価格は、部屋の広さと機能で大きく変わります。

 

6畳程度の小型用では4〜6万円、10畳以上の中型では7〜10万円、20畳前後の大型では12万円以上が相場です。

最新機能を搭載した高性能モデルはさらに高くなる場合もあります。

 

型落ちモデルを選べば2〜3割安く購入できることもあります。

ただし、互換性が確保されていなければ安く購入しても取り付けできないため、事前確認は必須です。

 

工事費用の目安

工事費用は標準的な交換であれば2〜5万円程度が一般的です。

 

既存の配管をそのまま使える場合は低く抑えられますが、配管や配線が劣化していれば交換が必要になり、追加費用が発生します。

また、電源の容量不足で専用回路を増設する場合や、壁に新たに穴を開ける必要がある場合も費用が上がります。

 

こうした追加費用は事前の現地調査で判明するため、必ず見積もり段階で確認しておきましょう。

 

1台交換ではなく全体交換を検討すべき場合

1台交換ではなく全体交換を検討すべき場合

室内機1台だけを交換できるケースはありますが、状況によっては全体交換を検討したほうが合理的です。

 

特に室外機の寿命が近い場合や他の室内機が古い場合は、部分交換ではすぐに再工事が必要になる可能性が高いです。

さらに、省エネ性能や最新機能を十分に活かすには全体を新しい機種にそろえることが望ましいと言えるでしょう。

 

交換費用は大きくなりますが、将来的な追加費用や電気代削減を考慮すると、長期的に見てメリットが大きい場合もあります。

 

室外機が寿命に近いケース

室外機の寿命は一般的に10〜15年とされます。

すでに10年以上経過している場合、室内機を交換しても数年で室外機が故障するリスクが高まります。

 

結果として再度工事が必要になり、余計な費用がかかることになります。

特にマルチエアコンは室外機が故障するとすべての室内機が使えなくなるため、影響が大きいです。

そのため室外機の年式が古い場合は、1台だけの交換ではなく全体交換を選んだ方が安心です。

 

他の室内機が古い場合

他の室内機がすでに10年以上経過している場合、1台だけを新しくしても残りの室内機が順次故障する可能性が高いです。

 

結果的に短期間で何度も工事を行うことになり、費用も手間もかかります。

さらに古い室内機は省エネ性能が低く、最新モデルとの性能差が大きいため、快適性や電気代にも影響が出ます。

 

一部だけ新しくするよりも、まとめて交換することで工事の効率も上がり、1台あたりのコストも下がります。

 

最新機能や省エネ性を重視する場合

快適性や電気代の削減を重視するなら、全体交換が適しています。

 

最新のマルチエアコンはAI制御やセンサー機能を搭載し、部屋ごとの温度調整がより効率的に行えます。

また、省エネ性能も大幅に向上しており、古い機種と比べると電気代を年間で数万円単位で節約できるケースもあります。

 

部分交換ではこうした機能を最大限に活かせず、新旧の差が逆に不便さを生むこともあります。

そのため、快適性や光熱費削減を求める家庭やオフィスでは、初期投資が大きくても全体交換を検討する価値があります。

 

部分交換と全体交換を比較して最適な選択をしましょう

室内機だけ交換する場合でも本体代と工事費を合わせて7〜15万円程度が目安となり、複数台まとめて交換するより割高になることもあります。

一方で、室外機が古い場合や他の室内機も経年劣化している場合は、全体交換のほうが長期的に安心です。

 

初期費用は増えても、省エネ性能や快適性の向上によって電気代の削減につながります。

短期的な出費だけで判断せず、設備全体の寿命と将来のコストを比較して最適な選択を行うことが大切です。

 

神奈川中央電気工事でも、室外機の交換をおこなっております。

部分交換と全体交換に悩んだ際には、まずご相談ください。

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