業務用エアコンの水漏れはなぜ起こる?原因と対処法を徹底解説
2025年7月16日更新
オフィスや店舗など、日常的に業務用エアコンを使用している現場では、天井からの水漏れに突然見舞われるケースが少なくありません。
室内機からポタポタと水が滴るだけでなく、床や什器が濡れてしまい、営業に支障をきたす事態になることもあります。
このような水漏れトラブルの多くは、事前に適切な対処をしておけば防げるものです。
しかし、原因が内部にある場合が多いため、表面的な処置だけでは根本解決になりません。
本記事では、業務用エアコンの水漏れが起きる主な原因とその対処法、そして未然に防ぐためのメンテナンス方法について詳しく解説します。突発的なトラブルを回避するための知識として、ぜひ最後までご覧ください。
業務用エアコンが水漏れを起こす主な原因
業務用エアコンの水漏れにはいくつかの代表的な原因があります。
多くは排水系統の詰まりや部品の劣化によって発生しますが、それぞれの原因によって対処方法も異なります。以下でよくある原因を詳しく見ていきましょう。
ドレンホースや排水管の詰まり
エアコンは冷房運転時に室内の空気を冷やす過程で水分(結露)を発生させます。この水分はドレンホースを通じて屋外へ排出されますが、ホースの中にホコリ・カビ・虫の死骸などが蓄積すると詰まりを起こし、水が逆流して室内側から漏れ出す原因になります。
特に飲食店などでは、油煙やホコリが多いため、詰まりのリスクが高くなります。
定期的に排水経路の清掃を行わないと、配管が完全に閉塞し、突然水が吹き出すような事態にもつながります。
ドレンパンの破損や劣化
室内機内部には、結露水を一時的に受け止める「ドレンパン(受け皿)」があります。長年使用していると、ドレンパンが変形したり、劣化によって亀裂が入り、水がそこから漏れ出すようになります。
こうした亀裂は外からは見えにくいため、専門業者による分解点検でしか確認できない場合も多く、放置すると水がじわじわと天井裏に漏れ出し、建物の内装に深刻なダメージを与える恐れもあります。
フィルターの汚れと空気の流れの悪化
フィルターが目詰まりを起こしていると、空気の循環が妨げられ、エアコン内部に冷気がこもります。その結果、熱交換器に必要以上の結露が発生し、ドレンパンに溜まりきらずに水が溢れ出ることがあります。
この状態を長く放置していると、カビの発生や機器の故障を招くだけでなく、室内の空気環境にも悪影響を及ぼします。
配管の断熱材の劣化や施工不良
設置から年数が経つと、配管に巻かれた断熱材が風化・剥がれ落ちてしまい、冷気によって配管表面に結露が発生しやすくなります。これが天井や壁を伝って水漏れのように見えることがあります。
また、初期の施工時に配管の勾配が適切でなかった場合も、排水が滞って水漏れにつながることがあります。
業務用エアコンから水漏れが起きたときの対処法
水漏れが発生したら、放置せずにできるだけ早く原因を特定し、応急処置を行いましょう。業者に依頼するまでのあいだにできること、また依頼時のポイントを押さえておきましょう。
応急処置をして被害を最小限に抑える
まずは水が床や設備に被害を及ぼさないよう、バケツやタオルで受け止める、電源を一時的に切るなどの応急処置を行いましょう。
水が落ちている場所の下に精密機器がある場合は、早急に移動させ、感電リスクを避ける必要があります。
専門業者に点検と修理を依頼する
エアコンの水漏れは内部の問題であることが多く、専門の電気工事士や空調業者でなければ原因特定と修理が困難です。できるだけ早く専門業者に連絡し、症状を詳しく伝えましょう。
「いつから」「どこから」「どの程度の量」で水が漏れているかを記録しておくと、診断がスムーズになります。
業務用エアコンは定期的なメンテナンスで水漏れ予防
業務用エアコンの水漏れは、定期的なメンテナンスによって予防可能です。
以下のような取り組みを日常的に行うことで、突発的な故障やを未然に防ぐことができます。
フィルター清掃は月1回以上を目安に
エアコンのフィルターは、空気中のホコリや汚れをキャッチする役割があります。放置すると熱交換器の働きが悪くなり、結露過多による水漏れを引き起こすことがあります。
オフィスなら月1回、飲食店など汚れが多い環境では2週間に1回のペースで清掃を行うと安心です。
年1回以上の専門点検を依頼
目に見えない内部の排水経路や部品の劣化などは、専門業者による定期点検でしか発見できないこともあります。
「異常がないときに点検する」のが、最もコストを抑えられる予防策です。
可能であれば冷房シーズン前の春先に点検を行うことで、夏場の繁忙期のトラブルを未然に回避できます。
業務用エアコンの水漏れはできるだけ早く業者に依頼
業務用エアコンの水漏れは、排水の詰まりや部品の劣化といった「内部の問題」が原因となるケースが多く、外観からは判断がつきにくいことがほとんどです。水が垂れてきた場合は応急処置を行いつつ、できるだけ早く専門業者に相談してください。
また、定期的なメンテナンスや清掃によって、こうしたトラブルは高い確率で防ぐことが可能です。
日々のメンテナンスを大切にし、水漏れによる業務停止や損害リスクを最小限に抑えましょう。
神奈川中央電気工事でも、業務用エアコンの修理・点検をおこなっています。
お使いの業務用の不具合を感じた際には、ぜひご相談ください。