エコキュートの故障原因とは?よくある症状と対処法
2025年5月13日更新
「エコキュートが突然動かなくなった、お湯が出ない、エラー表示が出た」
上記のようなトラブルに直面して困っていませんか?
給湯設備の中でもエコキュートは高性能で便利ですが、精密な機械であるがゆえに故障のリスクもあります。
本記事では、エコキュートが故障する主な原因から対処法までを解説します。
突然のトラブルに冷静に対応できるよう、ぜひ参考にしてください。
エコキュートが故障する主な原因とは?
エコキュートは多機能で便利な一方、内部にはさまざまな機械部品や電子機器が搭載されており、長く使っているとどこかが故障するリスクは避けられません。
とくに10年を超える使用では、部品の経年劣化が進みやすく、トラブルの発生率も高まります。
さらに、冬場には配管凍結のリスクもあり、外部環境の影響を受けやすい設備でもあります。
以下で、代表的な故障原因を3つに分けて紹介します。
経年劣化による部品の消耗
エコキュートのヒートポンプユニットやファンモーター、制御基板などは常に稼働しています。
これらの部品は7〜10年が寿命の目安とされており、経年とともに性能が低下します。
特に、「基板の故障はリモコンの反応が鈍くなる、ヒートポンプの故障はお湯が沸かない」といった形で現れます。
定期点検を怠ると突然のトラブルにつながるため、使用年数が長い場合は要注意です。
配管の凍結や水漏れ
冬場に起こりやすいのが、配管の凍結によるトラブルです。
夜間に気温が氷点下になる地域では、断熱材の劣化や水抜き不足が原因で配管が凍り、破裂や水漏れにつながることがあります。
また、水漏れが生じるとセンサーが反応してエラーを表示し、給湯ができなくなることもあります。
寒冷地では凍結対策として保温材の巻き直しや凍結防止ヒーターの設置が推奨されます。
電源・ブレーカー・基板の異常
リモコンが反応しない、お湯が沸かないといった症状の裏には、基板や電源系統の異常が隠れていることがあります。
停電や雷による電圧変動で基板が故障したり、ブレーカーが落ちてしまっていたりすることもあります。
まずはブレーカーが上がっているか確認し、それでも改善しない場合は内部基板の交換が必要なケースが多いです。
エコキュートの故障のサイン|よくある症状
エコキュートが完全に停止してしまう前に、何らかの「異変」が発生しているケースが多く見られます。
日常生活の中で見過ごしがちな症状でも、実は故障の前兆であることがあるので、異変を見逃さないようにしましょう。
以下では、代表的な故障のサインを紹介します。
お湯が出ない・ぬるい
多く見られるのが「お湯が出ない」「ぬるいお湯しか出ない」といった症状です。
これは、ヒートポンプの不具合や貯湯タンクの異常によって十分に加熱できていない場合に発生します。
また、設定温度のミスや、節電モードのままになっているケースもあるため、まずはリモコンの表示を確認しましょう。
設定に問題がないにも関わらず改善しない場合は、機器の故障が疑われます。
異音がする・振動が大きい
通常運転時にはほとんど気にならないエコキュートの動作音ですが、「ゴー」「カタカタ」などの異音が突然大きくなった場合は、ファンモーターやコンプレッサーに異常がある可能性があります。
振動が床や壁に響くほど大きいときは、ファンのバランス崩れや部品の摩耗が原因のことも。
こうした物理的な異常音は放置せず、すぐに点検を依頼しましょう。
リモコンにエラーコードが表示される
エコキュートの多くは、異常があるとリモコンにエラーコードを表示します。
たとえば「C21(貯湯温度異常)」「H12(ヒートポンプ異常)」など、メーカーによって異なりますが、コードを元に原因を特定できる仕組みになっています。
エラーコードが出た場合は、メーカーの取扱説明書や公式サイトを確認し、対処法が記載されているか確認しましょう。
エラーコードについては、以下の記事もご確認ください。
エコキュート故障時の対処法
エコキュートに異常が出たとき、すぐに業者を呼ぶ前に自分で確認できるポイントもあります。
慌てて修理を依頼すると、実はちょっとした操作ミスだった…というケースも少なくありません。
まずは安全を確保しつつ、状況を冷静にチェックしましょう。
以下では、初期対応として可能な確認方法と、業者に依頼すべき判断ポイントを紹介します。
自分で確認できること
リモコンの再起動やブレーカーの確認、水漏れや配管凍結のチェックは、自分でも比較的安全に行えます。
まずはエラーコードの確認と、リモコンの電源を一度切って再起動してみましょう。
また、ブレーカーが落ちていないかを点検することも有効です。
冬場は配管が凍結してお湯が出ないケースもあるため、外気温の低下が原因かどうかも確認しましょう。
軽微なトラブルであれば、こうした対応で回復することもあります。
業者に連絡すべきタイミング
再起動しても症状が改善しない、水漏れや異音が続く、エラーコードが繰り返し表示されるなどの症状が見られる場合は、速やかに業者へ連絡してください。
とくに漏電の可能性がある場合や、ヒートポンプから異常な音が出ている場合は、自己対応は危険です。
メーカーのカスタマーサポートや、設置時の業者へ連絡し、状態を伝えた上で点検・修理を依頼しましょう。
エコキュート故障時の修理か買い替えかの判断基準
エコキュートの故障時に「修理するか、いっそ買い替えるか」で悩む方も多いです。
部品の故障程度によっては、修理費が高額になるうえ、今後も別の部品が順次壊れていく可能性もあります。
以下では、修理と買い替えを検討する際の判断ポイントを解説します。
10年以上経過しているなら買い替えも視野に
エコキュートの寿命は一般的に10〜15年とされており、10年を超えると複数の部品が一斉に劣化するリスクが高まります。
このタイミングで基幹部品の修理を行うと、数万円〜十数万円の出費となり、今後のメンテナンス費もかさむおそれがあります。
修理費が本体価格の半分を超えるようであれば、新しい製品への買い替えを検討したほうが結果的に経済的です。
省エネ性能や新機能もチェック
最近のエコキュートは、省エネ性や運転効率が格段に向上しています。
年間電気代が数万円単位で節約できることもあるため、長期的に見ると買い替えが有利になるケースも多いです。
また、最新モデルでは「キッチンと風呂の同時使用」や「スマホ遠隔操作」などの便利機能が搭載されており、使い勝手も向上しています。
今後10年を見据えた選択として、新製品への更新も前向きに検討してみましょう。
エコキュートの故障は早めの点検を!
エコキュートの故障が疑われる場合は、まず自分でできる範囲で確認してみましょう。
それでも改善しない場合は業者に点検をしてもらってください。
場合によっては買い替えもお得な方法なので、使用年数を確認してみるのも良いでしょう。
なお、神奈川中央電気工事でも、エコキュートの修理・点検を行っています。
ご自身で故障原因が明らかにならない場合は、ぜひ一度ご相談ください。